今だから読みたい。カラー版『寄生獣』を読んで、現代社会の人口増加問題を考える

4. 趣味

 カラー版『寄生獣』を読み終えたので感想を述べたいと思います。この漫画は、以前に全巻持っていて何度も読み返すほど好きな漫画でした。でも、気づいたときには処分してしまって無くなっていました。また読みたいと思っていたのですが、Kindleにカラー版があるので、カラー版で再購入することにしました。一冊が結構高くて880円するので、少しずつ購入していこうと思っていましたが、昨年末に一気に購入してようやく全巻揃い、そしてほぼ一気読みしました。

 散々読んできた漫画なので、ほとんど内容はわかっているのですが、カラー版はある程度新鮮な気持ちで読めました。ある程度というのは、やはり、カラー版とはいっても当たり前ですがストーリーは変化しないので、かなり新鮮な気持ちで読めたということはなかったです。

 漫画のカラー版は、著者:まつもと泉さんの『きまぐれオレンジ・ロード』を以前購入して読んでますが、今回の『寄生獣』のカラーの塗りは『きまぐれオレンジ・ロード』の塗りと比べると、かなりあっさりとした感じです。カラーなので鮮やかさはあるけど華やかさが無いといった感じでしょうか。アニメ版『寄生獣』も観ているので、余計地味に感じたのかもしれませんが、この点は少しがかったりです。

 そして、この漫画にはかなりのグロシーンが何度も出てきますが、カラー版だけあって、グロさは白黒版よりも一層グロいので、苦手な人はきっと読めないと思います。私はグロに対しては耐性があるほうですが、それでも少々きついシーンはありました。

 やはり名作は何度読み返しても面白いです。この漫画は、人口増加に対する警告を含んだ社会問題をテーマに描かれた漫画ですが、今だと、寄生獣を新型コロナウイルスに例えて読むと面白いと思います。数年前に世界中で騒がれた新型コロナでしたが、今も感染者はいるものの、もう落ち着いています。この『寄生獣』も、はじめの頃はミンチ事件で騒がれましたが、数年経過して完全にはなくなっていないものの、世間はミンチ事件を忘れつつあるとラストで描かれています。

 人命を奪う未知のウイルス(現実)=怪物(漫画の寄生獣)ではあったが、しばらくすると世間は忘れていくという部分が同じであるということが、実に興味深いです。また、この漫画では増えすぎた人口を寄生獣によって制御するという主張が市長の広川が論じていますが、この漫画連載当時の1995年当時の世界人口はおよそ58億人でした。それから30年が経過した現代ではおよそ83億人です。先進国は横ばいか減少傾向にあるものの、世界全体ではかなりの人口増加であり、将来を見通すと楽観できない状態だと思います。いやぁ〜、そう考えると、ほんとにこの『寄生獣』は実に深いテーマを世間に突きつけた漫画だと言えます。すごいな~岩明均先生は。

 そして、こういった社会問題だけがテーマということだけではなく、友情、恋愛、家族愛、出産、そして、猟奇的事件の恐ろしさも描かれています。そうそう、しっかりとバトルも描かれています。これがまた熱い!市役所での人間vs寄生獣の攻防戦は、ほんとに面白すぎて一気読み間違い無しの展開です。もうかなり昔の漫画となりましたが、面白さでは現代のバトル系漫画に引けを取りません。おそらく、現代のバトル系漫画の著者たちは、かなり、この『寄生獣』に影響を受けていると思います。そういった意味でも、若い世代にぜひ手にしてもらいたい漫画ですね。

かしこ

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