今年92歳になられた田原総一朗さん、今は、YouTubeをメインに活躍されていますが。田原総一朗さんといえばなんといっても「激論!朝まで生テレビ!」が大人気で、わたしもこの番組の大ファンで昔からよく見ていました。この番組は、1987年から続いていましたが2024年9月をもって地上波での放送を終了し、現在はBS朝日に舞台を移して継続しています。一時は地上波撤退を残念に思いましたが、月一回の番組とはいえ90歳を超えてなお生放送の舞台に立ち続ける姿勢には、ただ頭が下がる思いです。
討論という名のプロレス
番組内で討論している内容は毎回難しくて、当時は話について行けませんでしたが、この番組の魅力はそこではないのです。そう、論客同士の「激論」にあるのです。それはただの討論番組とは一線を画す、いってみれば「討論プロレス」を見ているようでした。大島渚さんが怒鳴る、野坂昭如さんが怒る、舛添要一さんが喚く、猪瀬直樹さんが声を振るわせる。登場する論客は一癖も二癖もある知識人ばかりで、さまざまな技で相手を攻撃するのです。そして、司会者の田原総一朗さんはただのレフリーではなく、試合のジャッジしつつも時にはリングの上で自ら攻撃して相手を凌駕するのです。場外乱闘もお手の物ですから、われわれ観客は最後までハラハラドキドキしながら「討論プロレス」を楽しめました。
今でもAbemaTVで討論番組がありますが、「朝まで生テレビ」のような生々しさが感じられません。やはり、田原総一朗さんのような野性味溢れるリアリティがないからです。かと言って、なんでもアリの無制限ルールのようないいかげんな演出ではなく、そこにはしっかりとした線引きがあったように感じます。反則ギリギリの技で、かなり強引に相手をねじ伏せる中にも、田原総一朗さんならでは「美学」のようなものがあったのではないでしょうか。ただ単に、自己主張を曲げない頑固ジジイだけという可能性もありますが😅
ジャーナリストとして、田原総一朗さんほど世に媚びずに、速度、自分の信念がブレない人は他にいないのではないでしょうか。過激発言も多々してきましたが、基本的には、日本という国をもっと良くしていかなければいけないという願望を持った平和主義者です。なので、左翼的な発言をする論客に対して、容赦ない罵声を浴びせるシーンもありましたが、そこには絶対に曲げられない男の意地、ひいては優しさのような感情さえ垣間見れた気がしました。いずれにせよ、口は悪いですが根は優しい人だと私は思いますね。
現代のインフルエンサーに劣らぬ鋭さ
最近では、YouTubeでインフルエンサーと言われる人たちと対談している番組もやっています。論破王「ひろゆき」さんとやり合っている番組もありましたが、さすがは口達者の「ひろゆき」さんが相手なので、色々と突っ込まれるシーンもありましたが、それでも、まったく負けることなく最後まで論争していました。さすがです。
先日も、文芸評論家の「三宅香帆」さんと対談してましたが、三宅さんは今をときめく評論家なので、田原さんはまともに対談できるのか心配でしたが、田原さんが放った一言「読書で人間は変われる?」という問いに、三宅さんは歯切れの良い返答ができていませんでした。論客に対する鋭いツッコミは今も健在です。
しかし、悲しいかな寄る年波には勝てない。これらを含めた最近の対談では、論客の質問に対して、しっかりとした回答ができていませんし、同じことをリピートしてしまうシーンが多々あります。きっと、昔の田原さんを知らない若い方が見たら「なんだ、この老害は!」と思ってしまうのでしょうね。でも、それは仕方ないことです。どんなに凄い人でも、老いには抗えないのです。でも、90歳を超えた老人と、今をときめくインフルエンサーが対談に応じるのですから、やはり、田原総一朗という人物は偉大なる人なんです。
最後まで戦う人
昨年に、テレビで議論を呼ぶ過激な発言をしてしまい、地上波テレビへの出演は減ってしまったようですが、もし、昭和か平成の初期で同じ発言をしていたならば、そんなに叩かれることもなかったんじゃないかなと思います。まあ、これも時代の流れなので仕方ないでしょう。それと、たしかに昔と比べると、さらに言動が過激になっているように感じますが、だからと言って、「田原総一朗はもうダメだ、痴呆の気がある」なんて思ってほしくないです。おそらく、田原さんは、最後の力を振り嘘って、ジャーナリストとしての自分の役目を果たしようとしているのだと私は思います。そこに、人間としての気概を感じるのです。
こんなエンターテイナーは、そうそう現れないだろうな〜。わたしは最後の最後まで田原さんのファンであり続けます。
かしこ

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