私は、人気ミュージシャンを題材にした伝記映画が大好きである。普段は曲を聴いたりライブを観るだけなので、ミュージシャンの表側しか触れることができないのだが、伝記映画を観ることで、人生の裏側を垣間見ることができるからだ。昨今では、ボブ・ディランの『名もなき者』がとても面白かった。
台風の中、映画館へ
今回は、キング・オブ・ポップスである「マイケル・ジャクソン」の伝記映画なので、期待値は爆上がりで映画館に行った。昨日は台風が東京に近づく予報だったので、市川コルトンプラザも来場者はあまりいないだろうと考えて、観に行くことにしたのだが、予想に反してかなり混んでいたので、家を1時間前に出たにも関わらず、駐車場に入庫するまで並ぶのにかなり時間がかかってしまい、危うく上映開始時間に間に合わないところだった。次からは、コルトンプラザの映画館に映画を観に行く時は、たとえ家を早めに出たとしても正規ルートを使わずに、裏ルートで行こうと心に固く誓った。毎度毎度、映画の上映開始時間に間に合うかどうか気にして焦るのは、精神衛生上よくない。
本家を超えるダンス・パフォーマンス
この映画のマイケル・ジャクソン役を演じている「ジャファー・ジャクソン」はマイケルの甥なのだ。だからか、なんとなく親近感を持ってた。正直、ルックスはそんなにマイケルに似ていないと思ったが、声はかなりマイケルに似ていた。マイケルのあの囁くような優しい言葉使いが、実にうまく表現できていたと感じた。ジャファー・ジャクソンが実際に歌っているシーンもあったようだが、かなり似ていた。ただ、『名もなき者』の劇中では、ディラン役の「ティモシー・シャラメ」がほとんど実際に歌っていたようだったが、今作の『マイケル』では、特にライブ中ではマイケル・ジャクソンの実声が多々使われていたと思う。でも、それはしょうがないところだろう。それだけ、マイケルのボーカルは誤魔化しが効かないのだ。しかし、ダンスシーンは見事で、しっかりとマイケルのダンス・パフォーマンスを継承していた。特に、「スリラー」のMTV撮影シーンでのダンス・パフォーマンスでのキレはすごく、本家のマイケル以上のキレの良さを感じたほどだ。これは言い過ぎではなく、おそらく、この『マイケル』を観た人の多くが同じ印象を受けたのではないかと思う。
最初はマイケルに似ていないと思っていた「ジャファー・ジャクソン」の顔だが、劇中のマイケルが成長していくに応じて似てきたと思う。これにはなんだか不思議な気がした。ただ、ちょっとした仕草などは、しっかりとマイケル・ジャクソンだった。特に、父親に対する「恐れ」、「遠慮」のような感情は見事に表現できていたと思う。
ここが残念
この映画では、マイケルの子供の頃から始まり、「ジャクソン・ファイブ」を経て、やがて「マイケル・ジャクソン」名義でのソロデビューを果たし、怪物アルバム「スリラー」で大成功を収めて、ラストでは1988年のライブ・パフォーマンスで大ヒット曲「BAD」を熱唱して終演となる。個人的にも「BAD」はマイケル・ジャクソンのレパートリーの中でも好きな曲なので満足できた。ただ、ちょっと残念だったのが、マイケル・ジャクソンの成功の立役者であるプロデューサーの「クインシー・ジョーンズ」の扱いだ。もちろん劇中で登場したが、扱いが軽すぎると思った。アルバム「スリラー」の大成功の裏には、クインシー・ジョーンズの巧みなプロデュースがあってこそなのだから、そこにはスポットライトを当てて欲しかった。
逆に、マイケルは子供の頃から父から暴力を受け、ソロデビューしてからも父にコントロールされていたという、私の知らなかったことが、この映画を観たことで知ることができた。マイケルの父としては、マイケルのソロとしての成功よりも、ジャクソン・ファイブとして、ジャクソン・ファミリーとしての商業的成功にこだわっていたようだ。しかし、マイケルは、そんな父からの呪縛から解き放たれ、自由になることを望んでソロ・アーティスト「マイケル・ジャクソン」としてのキャリアを選ぶ。父親と不仲であったという過去は、「エルトン・ジョン」と同様であったようだ。
絶対にあります!
私は断言する。絶対にこの『マイケル』は続編が公開されると思う😀
たしかに、ラストの「BAD」のライブ・パフォーマンスは盛り上がった。しかしだ、これで終わりではあまりにも唐突だし、ストーリー展開的に尻切れとんぼである。これでは、キング・オブ・ポップスである「マイケル・ジャクソン」の伝記映画としては、あまりにもしょぼい。しかも最後に「マイケルの歴史はまだ続く」というセリフがあったことからも、間違いなく続編ありきの今作だったと思う。しかも、あと2作あると私は予想します。今作はジャクソン・ファイブからソロになり「スリラー」の大成功までを描いた第一部、第二部で1987年に発売されたアルバム「BAD」から1995年に発売された「HIStory: Past, Present and Future, Book I 」まで。そして第三部は最後のオリジナルアルバム「Invincible 」から2009年にマイケルが亡くなるまでを描いたもの。さあ、この予想は果たして当たるか〜〜⁉️
さて、今夜は名作『BAD』を聴いてみるか。
かしこ

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