稲川淳二の怪談ナイト2023 in 江戸川区総合文化センター

稲川淳二の怪談ナイト2023 3. 日常生活

 先日、江戸川文化センターにて開演された「稲川淳二の怪談ナイト」に行ってきたので、今回はこれについて語りたいと思います。

怪談好きには良い時代

 私は昔から怪談話を聞くのが大好物です。
昭和の時代は夏になるとテレビでよく、怪談特集、心霊写真特集なるものが放送されていたものです。「3時にあいましょう」という昼の番組でも夏休みになると決まった曜日に怪談特集を放送していました。それも、現代の様に茶化すことなく大真面目でやっていました。だから、観ていて妙にリアルだったし、とても怖かった記憶があります。しかし、いつの間にか「超常現象なんて無い」「心霊写真はインチキだ」という風潮になってきて、霊魂を否定するのがトレンドみたいになってゆき、心霊関連の内容でありながら白い歯を見せるチャラチャラした番組が増えてきました。特に酷いのは「恐怖映像」的な番組で、あからさまな作り物の映像(誰が観てもわかる。視聴者を舐めすぎ。)を本当の映像かの様に流して、訳わからないタレントがそれを観て悲鳴をあげる、お粗末な番組ばかりがテレビで放送されるようになってしまいました。
 このようにテレビでの怪談番組は劣化の一途(自虐的に)を辿って、ほぼ壊滅してしまいました。
ただ、その代わりにYouTube等で、まじめに心霊コンテンツを扱う良質な番組がたくさん出てきたので、私の様な怪談好きには逆に良い時代になったのかもしれません。昔より今の方が怖い怪談話をたくさん聴けますからね。

怪談は唐辛子の如く

 怪談話、奇妙な話というには何とも不思議な魅力があります。
この手の話を聞いたり読んでいる時、何とも言えない気分なります。楽しいのとちょっと違うし、興奮するわけでもなく、もちろん悲しい気持ちになるわけでもありません。言葉で言い表すのが難しいのですが、なんとなく懐かしいような、昔を思い出しているような、そんな気分に似ているかもしれません。
 しかも、聞いている時は気持ち躍って興味津々で聞き入るのですが、いざ、夜一人で真っ暗な道を車で走っている時や、夜中にトイレに行く時に怖い話を思い出すと、とても怖くなって「聞くんじゃなかった〜」なんて後悔したりもします。私なんかいい歳して今でもそうです😝
だとすると、それなら怪談なんて端から聞かなきゃいいのにとも思います。でも、それでも積極的に聞いちゃうんです、不思議ですよね。
 怪談は唐辛子に似ているのかもしれません。唐辛子を蕎麦やうどん振り掛けて食べると何故だか美味しいので、ついつい掛け過ぎてしまい、口の中が辛くなりすぎて後悔する😫
この感覚に似ているような気がします。

稲川さんはやさしい語り部

江戸川区総合文化センター、稲川淳二の会談ナイト会場にて。20230715

 そんな怪談好きの私は当然のように稲川淳二さんのファンです。
毎年、怪談ツアーをやっていることは知っていましたが、これ迄には行ったことがなく、今回が初体験となりました。やはり夏になると毎年出る「稲川淳二の怖い話シリーズ」の新DVDを借りて観て、なんだかそれで満足していたところがあります😕
 ところが今回は、なんと我が地元の「江戸川区総合文化センター」で開演するというじゃないですか❣️
これは行くしかないです、息子も稲川さんのファンなので二人でチケットを取って、一緒に観に行くことにしました。
 江戸川区総合文化センターには、宅建協会の講習会で何度も行ったことはあるんですが、こんな大きい大ホールが一階にあったなんて知りませんでした。会場には開演14時だったので13時半に入りました。舞台のセットには沼と小屋とボートがあったので、今回は川か沼にまつわる話かなと思いましたが、話の内容とは関係ありませんでした🥸
 え開演になって稲川淳二さんが壇上に登場してきて、会場からは拍手喝采👏
私は稲川さんを見るのはこれで二度目(一度目はたまたま用賀の路上で見ました)なのですが、とても元気な様子でした。昔と比べると確かに老いた感じはありますが、まだまだ語り部として活躍できそうです。今回は怪談を四話、そして最後に心霊写真コーナーという構成でした。稲川怪談はほとんど知っているつもりでしたが、今回話された怪談は殆ど初耳ものだったので、とても集中して聞けました。やはり、生で聞く稲川怪談は録画聞くのとは一味も二味も違って最高です❣️ 音楽ライブ同様、稲川怪談も絶対にライブで見るべきですね😚
 今回は、三話、四話目は初めての試みだとの事前の説明があったので、とても興奮して聞き入りました。四話目の締めくくりの部分がとても怖くて、最高に盛り上がりました。音楽ライブでいうところのラスト曲のクライマックスですね、最高、いや最恐でした。
そして、心霊写真コーナー。合計5枚が一枚づつ紹介されましたが、最後の3枚はトラウマになりそうなほど怖かったです。特に3枚目のマンションの窓の外に映っている女性の顔が、私的にはかなり来ました😱
そしてこの写真を紹介しているときに、稲川さんの声じゃない別の声(おそらく女性)が一瞬フッと聞こえたような気がしました。後に息子に確かめてみたのですが、息子は特に気づかなかったとのことでした。私の空耳だったのでしょうか‥‥いや、もしや‥‥🥶🥶
 ライブ終了後、グッズ売り場で私はTシャツを、息子はキャップを購入しました。私はライブに行ったら記念にグッズは必ず買う派です。

 稲川淳二さんの語る怪談は確かに怖い。しかし、何とも言えない「やさしさ」もあります。
ライブ中も「どうか気を楽にして聞いてみてください」と来場者を労う言葉もあって、なんて優しい人なんだろうと思いました。
 今や、いろいろな怪談の語り部さんたちがいます。中には稲川怪談よりも怖い話をする人もいるかもしれませんが、やはり、怪談の語り部の第一人者は稲川淳二さんだと思います。怪談話にゆとりがあるというか懐が深いというか、流石は元祖怪談語り部です。そして、ただ単に話が怖いだけじゃなく、何とも言えない「やさしさ」を持ち合わせた怪談は、稲川淳二さんの人間味が表れているのかもしれません。
 また来年の夏、江戸川区総合文化センターでお会いしたいです😊

かしこ

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