芸能界の変革

芸能界 2. 社会

 昨今のジャニー事務所の性被害報道を見ていると、芸能界も変わっていくんだと感じます。
今回はこのことについて語りたいと思います。

ベールは剥がされた

 昔はテレビを見ていると、芸能界というのは特別な世界で我々一般人は絶対に入り込めない絶対領域が存在していると、私は感じてました。現代でも、もちろん特別な世界ではあると思いますが、昔と比べると、秘密のベールがあるとするならば、そのベールは随分と薄くなって頼りないものなってしまったような気がします。それは、芸能人が身近な存在なったといことではなく、YouTubeを始めとしたありとあらゆるメディアやSNSからの情報発信が溢れかえっているからだと思います。偉そうなインフルエンサーと呼ばれたいる人達からダメ出しされて、ちょっとテレビやラジオで失言したり、SNSで政治的発言をしただけで、一般ピープルから嵐の如く叩かれて、昔あった「芸能人ならではの威厳」みたいなものが随分小さくなってしまったように感じます。
すごい世界だけど、何だか妖しい、何だか艶かしいような雰囲気を纏ってこそ、「ザ・芸能界」だったんですけどね😌 私はこの感覚が何気に好きでした。
 この令和の時代では全てが曝け出されてしまうみたいで、見ていて面白味に欠けるような気がします。

みんな知ってたくせに

 先に言っておきますが、今回明るみに出たジャニーズ性被害事件はまったくもって最悪の悪行であり、罪としっかりと受け止め、被害者に対して十分な償いをすべきであると思います。
 しかし、私は今回の事件の報道を見て、少々違和感を覚えます。
我々一般人的には、ジャニー喜多川が少年を性愛対象とする異常な性嗜好者であるということは、都市伝説レベルであれ薄々気づいていたことです。なので、この報道を聞いた時も「ああ、やっぱり」というのが大半の感想ではないでしょうか。しかし、ジャニーズ事務所の経営者はもちろんのこと、事務所所属タレントのほとんどが、噂ではなく事実として知っていたはずです。自分の会社の社長のことですからね。
 そして、白々しく報道しているテレビ局も、当然に事実としてジャニー喜多川の異常性嗜好を知っていたはずです。だって、テレビ局にとってジャニーズは大のお得意様なのですから、そんなお得意様のボスの性嗜好くらい把握していて当然です。わかっていながらもテレビ局の業績のためにはジャニーズタレントを起用するしかなかった、両目を瞑って忖度するしかなかった、というのが実際のところだったと思います。過去にも被害者からの告発があったり、東京高裁では淫行行為の認定がされたのに関わらず、殆どのテレビ局・メディアは報道をシャットアウトしてきました。なぜなら、大得意様だからです。会社のためなら記憶は消します。

それが、ジャニー喜多川氏が亡くなられて、事件が完全に明るみに出たら掌返したようにジャニーズ事務所を一斉攻撃。(それでも忖度しているテレビ局があるらしいですが)当然のように庇うよな発言は一切なく、「ジャニー喜多川はとんでもない人物である」、「ジャニーズ事務所の責任は大きい」の大合唱。
でも、こんなのおかしい、見ていて全くの茶番ですよ、だって、みんなとっくに知っていたくせに💢

つまらなくなる芸能界

 ジャニーズ事務所が存続を希望するなら、社内の大改革をし、クリーンな芸能活動へと変革していくはずです。おそらく社名も変更すると思います。ただ、今回の事件はジャニーズ事務所だけの問題じゃない。すでに書いた通り、周りも知っていながら秘匿していたのです。芸能プロダクションの大御所であるジャニーズ事務所が変革していくのならば、マスメディアや他の芸能プロダクションもその意思に追順していくことになると思います。
 つまり、今後の芸能界は今までよりも誠実になっていくかもしれません。
しかしそうなると、「何とも言えない妖しさ」や「ベールに包まれた特別な世界観」のような芸能界ならではの面白味がどんどん薄れていきそうです。
それはそれで、なんかだか寂しいような気もするし、ますますテレビの世界がつまらなくなりそうです。

かしこ

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