THIEAUDIO Prestige LTD レビュー

4. 趣味

 今年の1月にTHIEAUDIO(セーオーディオ)のハイエンドイヤホン『 Prestige LTD 』を購入し、時間をかけて様々な音楽を聴き込みました。自分なりにこのイヤホンの特徴がわかってきたので、今回はこれについて語りたい思います。

思い切って購入

 イヤホンはソニーのIER-Z1Rを長らく愛用していました。
このイヤホンは一言で言えば超万能型の優等生、どんなジャンルでもそつなく鳴らしてくれます。このイヤホンは高音・低音のダイナミック・ドライバー2期とバランスド・アーマチュアを1基を搭載したハイブリット型ですが、音質的にはダイナミック・ドライバー型のイヤホンという認識で間違いないと思います。高音・中音・低音とバランスが取れた肉厚の有るサウンドを奏でてくれます。
ダイナミック・ドライバー特有の一体感のある音に満足していたのですが、バランスド・アーマチュアならではの、音の分離感と解像度が味わえるイヤホンも欲しくなり色々と情報を集めた結果、このPrestige LTDに興味を持ちました。
実際にどんな音がするのか気になり、昨年末にヨドバシアキバのイヤホンコーナーで視聴させてもらいました。ポップス・ロック・クラシックとあれこれ聴いたところ、超絶に解像度が高く、聴いていて楽しめそうな音だったので、ますます欲しくなりました。しかしながら、販売価格は税込で187,000円、気に入ったからといって即買いできるような価格ではありません。少し冷静になってから改めて検討することにし、この時は買わずに帰宅しました。年末が過ぎ、年が明けてからも、このTHIEAUDIO Prestige LTDの音が忘れられませんでした。特にクラッシックを試聴した時の音が脳裏に焼きついて離れず、もう一度あの音を聴きたいという欲求が高まっていきました。しばらく悶々とした日を過ごしてから、清水の舞台から飛び降りる勢いで購入しました。普通の人は200,000円もするようなイヤホンを買うなんて考えられないでしょうが、私みたいなヘッドホン・イヤホン好きはやってのけるのです🫠
今は後悔していません、むしろ買って良かったと思ってます😇

スペックその他

 開封の儀。
ガジェット系はの開封の儀は本当にワクワクします☺️
こちら『THIEAUDIO Prestige LTD』の付属品はわりとシンプルで、銀メッキリッツモジュラーケーブル ・プラグ3 種(2.5/3.5/4.4mm 端子) ・シリコンイヤーピース3 ペア(SML 各1 ペア) ・フォームイヤーピース3 ペア(SML 各1 ペア) ・キャリーケースといった構成です。
本体の価格からすると、イヤーピースのサイズ別がもう少し欲しかったです。
ドライバー構成は4EST (Sonion) + 4BA(Sonion/Kwoles) + 1DDの合計9ドライバのハイブリット型です。高音域を担当する静電型ドライバー(Sonion エレクトロスタティック・ドライバー)4基が特徴的ですね。
周波数特性は20 ‒ 80,000Hzとかなり広く、感度は98dB@1kHzで、インピーダンスは22Ωです。
やや大きめのハウジングですが耳への付け心地はなかなか良く、耳にすっぽりと嵌まり安定します。私の耳では付属イヤーピースだとSサイズがフィットしました。
ハウジング表面の柔らか味を感じさせる質感が個人的に気に入りますた。

まずは音量を上げよう

 アンプは愛機であるソニーNW-WM1AM2にバランス接続で繋いでます。以下のレビューはすべてこの環境でのものになります。
このイヤホンの音圧感度は「98dB@1kHz」、インピーダンスは「22Ω」なので、比較的鳴らしにくい部類です。この手のイヤホンの対応策としてはゲインを上げる事が考えられますが、まずはノーマルゲイン設定でボリュームを大胆に上げた状態とハイゲイン設定にしてボリュームを抑えた状態とで、色々なタイプの音楽を聴き比べてみました。

 パッと聴いた感じではノーマルゲイン設定に比べるとハイゲイン設定では一音一音が太くなり、音像に立体感が加わるので、ロックやポップスを聴く分にハイゲイン設定にした方が楽しく聴けるかもしれません。しかし、私はノーマルゲイン設定のまま、音量を上げた方が良い音質と感じました。その訳は、確かにハイゲイン設定の方が迫力が出るのですが、音圧が上がった分だけやや雑味のある音質になってしまうように感じられたからです。それに対してノーマルゲイン設定では音が平坦で一見痩せている音質に聴こえますが、ボリュームを大胆に上げることによって、音源ソースの持つすべてのニュアンスが聴こえてくるかのようです。こちらの設定の方が、このイヤホンの本来の性能が存分に引き出せているように感じました。簡素に表現すると、ハイゲイン設定はドンシャリ傾向で、ノーマルゲイン設定は究極のフラットといった感じです。
完全に好みの問題ですが、このPrestige LTDに関してはゲインをいじらずにボリュームを回してあげるべきだと思います。「ボリュームを上げると難聴になりそう」という不安から小音量で聴くリスニングスタイルが流行っているようですが、その聴き方では高級イヤホンや高級ヘッドホンの本来の音を殺してしまっていると思います。

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