すべての音が聴ける
それでは『THIEAUDIO Prestige LTD』の音質についてレビューします。
まず言えるのが、超高解像です。音源に含まれるすべての音が聴こえるかのようです。
ここではサザンオールスターズのアルバム『KAMAKURA』を聴いての感想を述べます。このアルバムは何百回も聴いてきたので、いくら高級イヤホンで聴いたとしても、流石にもう新たな発見は無いだろうと思ってました。しかし、このイヤホンでしっかりと聴いてみたところ、今まで気付かなかったこのアルバムの新たな魅力に触れることができました。
このアルバムはシンセサイザーやパーカッションをかなり多用していると思うのですが、このイヤホンで聴くと、メインの楽器やヴォーカルの裏で弾かれている、薄らとしたシンセサイザーの存在をはっきりと認識できました。今までの環境でもシンセサイザーの音は聴こえてはいたのですが、このイヤホンでは、薄らとしたシンセサイザー音が楽曲全体を優しく包んでいるみたいな表現に感じ取れました。
これは本当に驚きです🤩🤩🤩
今まで何百回と聴いてきた『KAMAKURA』ですが、この新たな発見により、このアルバム本来の狙いを垣間見れたような気がします。この表現を感じれたのは、４基詰んだ静電型ドライバーの効果なのかもしれません。
音場については、広いですが広大というわけではなく、程よい広さだと思います。クラッシックを聴くと、ホールで聴いているかの様な音場ということはないですが（そもそもそんな聴こえ方するヘッドホン・イヤホンは無いと思います）、程よい距離感を感じられます。
そして、片側ドライバ9基詰んだ多ドラのイヤホンですから、さぞや、楽器一つ一つが分離して色んな方向から音が鳴っているように聴こえるだろうと思ってました。しかし、実際にはそこまで分離してバラバラに聴こえる感じではなく、比較的、纏まりのある一体的な聴こえ方がします。もちろん、多ドラのバランスド・アーマチュアらしい各パートが独立した聴こえ方をするので、ダイナミック型の聴こえ方とは違いますが、楽器一つ一つの音が神経質になり過ぎる事なく、楽曲全体を見通したリスニングとして音楽を楽しめる音です。
高音・中音・低音はバランスが良く、どこまでもフラットです。足らない帯域とか出過ぎてる帯域とかは私の耳には感じられません。
高音の伸びや余韻は素晴らしく、聴いていてうっとりします。中音も透き通る様な綺麗な音で、特にヴォーカルは生々しく聴こえます。そして、予想外に低音の質が良いです。ハイブリット型なので高音・中音は音質が良くても、低音はダイナミック型イヤホンには敵わないだろうと予測していたのですが、ボアつく事がなく、締まり過ぎる事もなく、とてもストレートな低音です。音圧もしっかりあり、かなり深いところまでしっかりと鳴っています。
イヤホンは楽しい
高解像度の音は空気感まで聴き取れるかの様なメリットがある反面、どうしても硬質でカリカリした音なので聴き疲れしますが、この『THIEAUDIO Prestige LTD』からはそういう音はしません。高解像度でありながら耳当たりの良い、比較的柔らかい音なので長時間リスニングしてもそんなに聴き疲れしません。そうは言っても、聴覚保護のために適度に耳を休めましょう😃
『 Prestige LTD 』は分類としてモニターイヤホンという事になるのでしょうが、一般的な音楽鑑賞を楽しむためのリスニング・イヤホンとして存分に楽しめると思います。細かく音を探せば探せますが、私はゆったりと楽曲に浸って聴いています。
イヤホン好きの方には自信持って推せますが、気軽には購入でる金額では無いので、ぜひ一度試聴してみることをお勧めします。そうしたら私みたいに、いつの間にか手にしているかもしれません😆😆
とにかく、聴けば聴くほど楽しいイヤホンです。どんなジャンルの音楽でも新旧合わせて、どんどん聴きたくなります。ある意味魔物かも‥‥😵💫
かしこ
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