自己反省は人間を成長させます 〜解脱会のすすめ〜

1. 解脱の教え

 人間的成長には色々あり、知識の向上、社会的スキルの発展、倫理観と価値観の成熟 etc. 求めるものは人それぞれ違うが、誰しもが自分自身を成長させたいと願うはずだ。ならば、私は解脱会の教えを学ぶことを強く勧める。それはどうしてなのか?今回はこれについて語りたいと思う。

売れてる本、見られている動画に出てこない

 私は案外読書が好きな質なので本をよく読む。ジャンルとしては文学小説系が好きだが、実用書や啓発書等の本もよく読む。特に「50歳からの生き方〜」「自己を高める〜」といった、向上心をくすぐるタイトルは好物だ。YouTubeでもこの手の話をする動画を時々視聴している。もちろん、よく読むと言っても本屋さんに平積みされているようなベストセラーを全部読んだわけではないが、数十冊は読んだと思う。YouTubeに関しても自分好みの話をするYouTuberのチャンネルをチョイスして視聴しているので、主要な動画すべてというわけではないが、結構な動画を見てきた。
 本にしてもYouTubeにしても、それなりにヒットしているものを選ぶようにしている。ヒットしているということは世間で認められているということであり、これに目を通しておけば間違いがないという安心感があるからだ。だから、できるだけマイナーなものは避けるようにしている。チョイスしたこれらを読んで視聴してきたが、実際に勉強になっている。今まで知らなかったことや、今まで気づかなかった考え方をたくさん知ることができて勉強になった。
 しかし、本であれば数十万部売れた本、YouTubeであれば数万〜数十万以上再生されている動画なのだが、人間的成長に欠かせないエッセンスであるはずのものが出てこない。それは『自己反省』という言葉だ。

『楽』ばかり

 人間的成長に欠かせないエッセンスの一つとして『感謝』という言葉があるが、このキーワードはよく出てくる。啓発書ではほとんどの本に登場しているように感じる。しかし、『自己反省』というキーワードは出てこない。その代わりに、これらの本や動画からは、ある共通したキーワードが浮かび上がってくる。それは『楽』という漢字一文字だ。
 具体的にどういうことが書かれ言われているか箇条書きにすると、
🔹自分の良いところを伸ばして、悪いところは無視する。悪いところを無理して治す必要はない。
🔹努力などする必要はない、自分の咲いた場所で咲けばよい。
🔹自己肯定感を高めて自分らしさを大切に。自分本位で生きれば良い。
🔹学校が嫌なら行かなくてよい。嫌なのに行くのは無駄である。
🔹今いる職場が嫌ならば、さっさと転職すればいい。我慢など不要。
🔹そもそも仕事がしたくなければ働かなくてよい。日本には生活保護制度があるから。
etc. etc……
とにかく楽なのである。読んだり聞いたりしていると、何やら楽園の世界に迷い込んだような気分になる。ただ、これは癒しという感覚とは違い『怠惰』な感覚に似ているように思う。そりゃ、人間、嫌なことには目を伏せて好きなことだけやっていれば、これほど『楽』なことはないが、それは単なる怠け者だ。

商う人だらけ

 では、なぜ人間的成長に欠かせない『自己反省』が無視されるのか。
答えは簡単だ。大抵の人は自分の悪いところを指摘されることを好まないからだ。本を出版するなら数十万部売れるような本を書きたいし、YouTubeであれば数十万回再生される動画を作りたいはずだ。もし、まともに自己反省の大切さを説く本を出版したり、自己反省を説くYouTubeの番組があったらどうだろう。おそらくその本は売れず、ベストセラーになることはない。YouTubeも再生回数を稼ぐことはできないだろう。しかし、商売である以上、ヒットしないとわかっている商品を出荷するのはナンセンスだ。だから、仕方ないことなのかもしれない。

自己反省は成功の元

 人間的成長をしていく上で、『自己反省』は絶対に欠かせない要素だ。しかし、どうしても嫌われる要素でもある。自分の痛いところを突かれるのは誰だって嫌だし、直視することなく、できれば避けて通りたいと思うのが人の常だ。しかし、それでは自己改革ができない。自己改革なくして成長はないのだ。
 簡単な例を挙げよう。イチロー選手は、日本プロ野球時代に「振り子打法」という独特の打法で成功していたが、メジャーリーグ界に移籍してからこの打法を辞めた。その理由は、メジャーでは150km以上の速球を投げる投手はゴロゴロいるので、どうしても振り子打法だと、特にインコースの球には十分に対応ができない。そこで、イチロー選手は慣れ親しんだ振り子打法を諦め、メジャーの速球にも対応できる打法へと切り替えたのだ。慣れ親しんだ打法を捨てることは勇気が必要だったろうし、不安もあったと思う。しかし、メジャーリーグで活躍するために大きな自己改革をし、その結果、メジャーリーグでも大成功することができたのだ。
 逆に近鉄バファローズ(オリックス)にいた某選手は、やはり独特のバックスイング打法で日本プロ野球時代には成功していたが、メジャーリーグでは成功することなくわずか1年で日本に帰ってきた。もしも、極端なバックスイング打法を辞めて、イチロー選手のようにメジャーに対応できる打法に切り替えていれば、結果は変わっていたかもしれない。しかし、彼は自我を貫いてしまったのだ。

自己反省を勉強しよう

 このように、自己反省はとても大切なことである。自分の悪いところを直視して、自身にフィードバックして改めるということは、とても勇気がいることだと思う。だが、その努力があって初めて成長もできるのだ。なかなかこの『自己反省』の大切さを説いてくれる場所はない。しかし、解脱会はしっかりと自己反省の勉強をしてくれる。もちろん、自己反省の道のりは険しいのだが、解脱の勉強をしっかりと行えば、必ずやり遂げることができるはずだ。そして、人間的成長を手にすることができる。
人間的成長を望むのなら、私は解脱会での勉強を強く勧める。
 最後に誤解のないように記しておくが、啓発系の本やYouTubeを読んだり視聴することが悪いと言っているわけではない。勉強になることはたくさんあるので、特に本はたくさん読むべきだろう。

かしこ

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