名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN レビュー

4. 趣味

 今日は、ボブ・ディランの伝記映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』を観てきました。たまたま昨日 YouTubeを観ていたら、ボブ・ディランの映画があることを知って、調べたら上映中とのことなので、さっそくTOHOシネマズ 市川コルトンプラザで予約して観に行くことにしました。

 そしたら今日は3月1日なので、ファーストデイということで1,300円でチケットを予約できました。ラッキー🤭

 映画館に足を運んだのは『トップガン・マーベリック』以来なので、久しぶりです。私は、よほど興味がある映画でもない限り、あまり映画館に映画を観にいきません。大抵の映画が上映が終われば、そんなに間を空けずにネットでレンタルできるからです。今回観に行ったのは、ボブ・ディランが好きなアーティストだというのもありますが、結構衝動的です。

 最近はライブでも映画でもスマホによって、とても便利になりました。館内に入場するときに、ゲートで予約した映画のQRコードを翳すだけです。ITサービス万歳ですね🙌

 さて、この映画はボブ・ディランがプロデビューしてから数年間のことが描かれています。アルバムで言うと「Highway 61 Revisited」までなので、初期の頃のディランですね。私も含め、ファンなら一番おいしい時期ではないでしょうか。ストーリーは結構あっさりしていて、レコードデビューしたものの、初めのうちはあまり売れなくて、大ヒット曲「風に吹かれて/Blowin’ in the Wind」でメジャーになり、そして、伝説のフォークフェスティバルがクライマックスとなります。ディランには恋人が二人いて二股をかけていますが、どちらを本気で好きなのかは、正直、観ていてもよくわかりませんでした。

 なんと言っても、この映画の肝はクライマックスシーンであるフォークフェスティバルにあります。このフェスティバルはフォークソングの祭典で、当然、演奏されるアーティストはフォークギターを抱えてフォークソングを披露するのですが、ディランは従来のヒットしたフォークソングは演奏せずに、最新曲であるロックをバンド形態で演奏してしまいます。観客からは大ブーイングで「裏切り者!」と罵られたり、物がステージに投げ込まれたりで大変なことになります。大ブーイングの中、3曲を演奏して早々にステージを降ります。しかし、この日、出演していたジョニー・キャッシュにアコースティックギターでもう一度ステージに立つよう促されます。(ここ、めっちゃいいシーンです😎)そして、仕方なく1曲だけフォークソングを歌います。

 以前に、ボブ・ディランは昔の曲をライブで演奏するのが嫌いだというのを何かで聞いた記憶があるのですが、この映画でも、やはりディランはそのように描かれていました。「「風に吹かれて」をいつまでも歌っていられない」というようなセリフがありましたが、おそらくディランは、古いヒット曲に縋ってライブをやるのは本意ではなく、新しい曲を演奏したいタイプなのでしょう。現にディランのライブでは古い曲も演奏はするものの、アレンジが強すぎて何の曲だかわからないそうな😅

 ボブ・ディランが好きだけど、何だかよくわからないというファンは結構いるのではないでしょうか。かくいう私もそんな感じです。なんか気になるアーティストではありますが、ではいったい、どこがいいのかと言うとうまく説明できないです。簡単なコード進行でストローク演奏でジャンジャカやっているのがなんかカッコいいし、ロックな感じがするといったのが私の感想です。この映画の中のディランも、やはりそんな感じで、「何だかよくわからない」といった人柄だったので、私のディランに対する印象と同じだったので、個人的にほくそ笑みました😆

 面白かったのが、映画が終わってエンドロールが全て流れて会場が明るくなるまで、観客が誰ひとりとして席を立たなかったことです。エンドロールで「Like a Rolling Stone」、「Blowin’ in the Wind」、「Mr. Tambourine Man」と代表曲が流れたのですが、誰もがこの名曲を最後まで聴き入っていたようです。「Blowin’ in the Wind」は女性ボーカルとデュエットしているバージョンでしたが、私はこのバージョンを初めて聴きました。これが、劇中に出てきてフォークソンガーの彼女なにでしょうか❓
 ボブ・ディランが好きな人は、映画館に足を運んで絶対に見るべき映画です。クライマックスシーンでは、胸にグッと来ますよ。

かしこ

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