わたしは高校時代から就職するまでの間に、アルバイトをよくしていました。
今振り返ってみると、アルバイトをしたおかげで色々なことを知り、そして学べました。今回は、学生時代のアルバイトが己を磨く機会であったことを語りたいと思います。
アルバイトをしていた当時、いろいろな職場で働きましたが、そんなに多くの職種を経験したわけではありません。飲食店、ガソリンスタンド、あと郵便局での仕分けを短期間した程度です。今振り返ってみても、これらの職場で学んだことは、今でも自分のものになっています。
4つの皿、同時に持てます
飲食店はイタリア料理店と中華料理店のウエイターをしていたのですが、初めのうちはなかなかメニューを覚えられなくて苦労しました。今でこそタッチパネル式でお客さんがメニューから選ぶので簡単ですが、当時はお客さんの注文を聞き、注文票に書いて、それを厨房に伝達する方式でした。注文票には料理のフルネームを書くのではなく、略字を書くのです。たとえばハンバーグであれば「バーグ」、青椒肉絲チャーハンであれば、「ルースー炒飯」というふうに縮めて書いていました。受け付けた注文をしっかりと歯切れ良く厨房スタッフに伝えなくてはなりません。でないと、ミスオーダーに繋がります。
4つの料理の皿を、2つは手で、もう2つは腕に乗せて運ぶのは、意外とすぐに出来た記憶があります。最初は自分には無理だと思っていましたが、ちょっと慣れると出来るようになりました。洗い場はあまり担当しませんでしたが、今でも洗ったスプーンを布巾で効率よく吹き上げるコツを少し覚えています。
どんな車もビビらない
ガソリンスタンドは正社員になってからもですが、あらゆるスタンドで働いていました。高校1年の夏休みに初めて働いた時などは、ガソリンと軽油の区別ができず、給油するのに戸惑っていました。あと、慣れないうちは大きな声で「いらっしゃいませ」や「ありがとうございました」と言えず、結構苦労した記憶があります。忙しい時などは、お釣りを間違えたり、指定数量で10リッターのところを満タンにしてしまったりと、いろいろやらかしました(当時のスタンドマンあるあるです)。
洗車機に車を入れるために運転するのですが、大型のワゴン車であれベンツなどの高級車であれ、ありとあらゆる車を運転したので、どんな車を運転するのもまったく動じなくなりました。このスキルは今でも身についています。技術的なことでも、オイル交換、バッテリー交換、タイヤ交換、パンク修理、ポリマー洗車等々、色々覚えました。もう車種は忘れましたが、オイルエレメント交換ではかなり苦労した車もありました。あと、トラックのパンク修理はとてもたいへんな作業でした。
アルバイトならではの学び
こういった経験の数々は、今となっては宝です。たかが料理店のウエイターとガソリンスタンドマンの経験しかないわたしでさえ、これだけのスキルが得られたのですから、もっと視野が広がり、様々な知識を学べるはずです。
就職してしまうと、その仕事内のことしかなかなか触れられなくなるので、学生のうちに、たくさんアルバイトをすることをお勧めします。
一つ問題なのは、一つの職種を長期にわたって働き、より深い知識を学ぶのがいいのか、それとも、転々と職種を渡り歩いて広く浅く働いて、いろいろな経験をした方がいいのかということです。これは、どっちが良いと言い切れないのですが、やはり、一つの職種で働いて、深い知識を得た方がいいのかもしれません。それか、自分が希望している職種と真反対の職種を経験しておくのも手です。就職してしまったら、もう、経験しない仕事でしょうから。
かしこ
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