著者リチャード・ワイズマン『超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか』を読み終えたので感想を書きます。この本は、超常現象や幽霊を科学の見地から真っ向から否定してるとの事前情報があったので、とても興味を持って読むことにしました。はたして霊魂の存在を信じるわたしのアイデンティティを崩せるか?
私は超常現象を何でも信じているわけではない。いや、むしろ疑っていることのほうが多いだろう。特に占いはどうも疑わしく思う。超能力もどこまでがマジックでどこからが超能力なのか、その境目がはっきりしない。テレビでやっているようなマジックは本当にすごくて、超能力なのかと信じてしまうくらいにクオリティが高いが、間違いなくタネがあることはわかる。しかし、ユリ・ゲラーのスプーン曲げは超能力だと思う。というかそうであってほしいという願望はある。
最近の心霊写真なんかは殆ど嘘っぱちだろうと思う。画像修正がいくらでもできるので、何を観てもリアリティがない。ただ、昭和の時代にテレビでやっていたのは、殆どが本物の心霊写真なんだろうと思う。私も本物の心霊写真を見たことあるし、現に今も持っている写真もあるので、心霊写真は間違いなく存在する。
預言者、予知夢なんてものは、かなり怪しいと感じている。昨年もよくわからん漫画家の自然災害の予言が世間を賑わせたが、結局何も起こらなかった。(日にちがずれて地震は来たが、日本にはダメージなかったので、これは当たったと言えない)
自称霊能者はくさるほどいるが、9割以上は眉唾物だと思う。本当に霊能力があり、霊と交信できるのなら、世間の未解決事件の一つでもいいから解決してみろと言いたい。女の子が山で行方不明になったかわいそうな事件があったが、ほんとに霊視ができる能力があるなら、女の子に何があったのか、どこに遺体があるのかくらいわかりそうなものだが、誰もがだんまりだ。霊と会話できるといいながら、どうでもいいようなことばかり言っている人たちばかりだ。
空手チョップはないでしょwww
さて、前置きが長くなったが、この『超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか』の感想を語っていく。この本は、科学的根拠とあらゆる実験などによって、すべての超常現象を否定しているのだが、読んでいて少々無理やりな感じを受けた。ネタバレになるので詳細は書かないが、一つだけ書かせてもらう。超能力の章で、鉛筆を念力で回せるという超能力者が出てくるが、これは口から息を吐いて鉛筆に風力与えて動かしているのだという疑いを持つ人が出てきて、超能力者の口を手で塞いで念力をやらせたところ、それでも鉛筆は動いた。これについて、著者は、「素早く空気に空手チョップをお見舞いし、鉛筆を回したのだ。」というかなり無理のある解釈を堂々と書いているが、これは笑えた。空手チョップで空気を動かしてテーブルの上の鉛筆を動かせる達人ならば、もう、それ自体が超能力である。
こんな感じで、幽体離脱、ポルターガイスト、予知夢、幽霊、等々を終始完全否定しているのだが、全体的に無理を感じてしまいます。もちろん、納得できる解説もあったが、公平性に欠けていると感じた。著者であるリチャード・ワイズマンは、科学や心理学からあらゆる「理屈」を総動員して、すべての超常現象を否定しているのだが、要は、著者は初めから超常現象を信じないうえで、答え合わせをして結論づけているように思う。
この本から学んだことは、超常現象の科学についてではなく、ある事柄について、結論ありきで研究し考察して実験などをすると、結果は研究者の思い通りになるということだ。決めつけた研究には、結局なんの意味もないのだ。ただ、著者の超常現象を完全否定したい熱い気持ちは伝わった。
そういえば、最近は霊魂を完全否定する科学者のほうが少ないのではないか?あまり見ませんよね。
かしこ

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