【書評】『精神科医が見つけた 3つの幸福』〜人間関係や正しい自己投資について学べる本〜

4. 趣味

 著者:樺沢紫苑さんの『精神科医が見つけた 3つの幸福』を読みました。とても素晴らしい本なので、紹介したいと思います。すべてのトピックを書いてしまうと本のネタバレのブログとなってしまうので、今回は、本書から学んだ数個のトピックについて、私なりの考えも加えての感想になります。

 社会人にとって、職場でのストレスの大半は仕事関連の実務ではなく、人間関係であると書かれており、その責任は、職場の人間でだけではなく、半分は自分にあると書かれています。私はこれには深く共感できます。最近のビジネス本であると、大抵が自己肯定感を強調し、「あなたは悪くない」、「自分を責めるな」的なことが書かれていることが多い中で、よくぞ書いてくれたと思います。たしかに酷い人間性の上司や同輩もいるでしょう。然しながら、そういった環境に入っている自分であることや、相手の悪いところばかりを責めている自分であることに気づかなくてはなりません。人間関係は相手と自分があるから生まれる関係です。自己反省なしに自己肯定感だけ高めても、それはただ単に自分の世界観に閉じこもった引きこもりになってしまい、そんな人はどこに行ってもまた同じ苦しみを味わいます。

 よく、自分には友人が少なく、人との繋がりがない人間であると悲観する方がいますが、そんなに多くの友人や人との繋がりなんて必要ないのです。本書でも、「重要な数人」とだけ、「親しい関係」を築けば十分であると書かれています。まずは、家族です。両親、配偶者、子供で数人。そして、友人、恋人で数人、あとは職場での上司、相談できる同僚や先輩が数人。これだけで5〜6人になります。仮に家族がまったくいない方でもその他で数人の人間関係はあるはずです。これだけいれば十分であると私も同感します。SNSのフォロワーが何千人いたとしても、その中で本当に大切な人は何人いるでしょうか?居てもごく数人ではないでしょうか。たくさんの人間関係を持つことは素晴らしいことですが、だからといって、自分が少ないからといって卑下する必要などありません。ほんとに大切な人生のパートナーは、もしかすると一人か二人なのかも知れません。

 本書に「お金を使うときに感謝するとお金が戻ってくる。お金が増えていく。だから、お金に感謝しましょう。」という一文があります。これはとても素晴らしいお金を使うときの心だと思います。これは私の学んでいる解脱会で学んだことですが、「お金を使うことは良いことではあるが、生きたお金を使わなくてはならない」ということです。「生きたお金」という概念にはとても深い考察ができます。ギャンブルなどで使うお金は生きたお金とは言えません。自分の欲しい商品やサービスを購入するのが生きたお金と言えるでしょうが、もう一歩進んで「感謝」というフレーズを加えれば、働けて収入を得たから買えるという感謝、商品やサービスを作ってくれた人・企業への感謝、などのあらゆる事へ感謝することができます。そして、不思議と感謝があるとお金は増えていくのです。これは本当のことです。

 株やNISAではなく、自分にお金を使う、自己投資することが大切であると私は思っていますが、本書でも同様の事が書かれていました。本書では「経験を買う」という表現で自己投資しようと書かれています。お金を貯めることは悪いことではないと思いますが、自分の人生を豊かにするのは、正にこの自己投資です。美味しいと評判の高級レストランで食事をする、普段ではとても行けない遠くの国へ海外旅行にいく、これらの未知の体験こそが自分自身の幸福であり、そして素晴らしい経験を得られるのです。そして、その経験こそが自己成長の要であると私も感じます。

 本書では「他者貢献、ボランティア活動において、「対価」「自己利益」を受け取っていい。それを受け取らず、完全に「自己犠牲」で行うと、「成功」するどころか、すぐに燃え尽きてしまいます。」と綴られている一節がありますが、これを読んだときに、私の学ぶ解脱会の教えとでは、ここは考え方が異なるなと思いましたが、抑々と考えてみるとそうでもないと気づきました。解脱会の教義では『努力して要求せず』の精神が最高道徳であると諭されています。これは、努力して対価を求めてはいけないのだという意味ですが、このあとに、『自然の恵みを待つのが最高道徳であります。』と続いています。つまり、金剛さまは、努力したことに対する対価や自己利益を、絶対に受け取ってはいけないと言われているのでなく、要求せずとも大自然(神)から必ず与えられるという勉強なのです。これは、本書を読んだおかげで気づくことができました。もし、対価を得る時が来たら、感謝してありがたく受け取ろうと思います。

 本書から、以上の5つのトピックを拾い上げて、私なりの感想を加えて述べました。ここに書いたこれらのトピックは、全体から見ればほんの僅かであり、この本から学ぶべきことは、この何倍もあります。むしろ、わたしの書いたトピックは本書の本筋から外れたことであり、本筋の「3つの幸福」については何も書いてません。それが気になった方は、実際に読んでみてください。

かしこ

コメント

タイトルとURLをコピーしました