ビックモーターの不正が発覚したことによって、世間では大ニュースになっています。
こういった企業の闇、いわゆるグレーゾーンについて語ってみたいと思います。
闇が照らされると汚いものが映し出される
ビックモーターは車両修理の水増し請求だけにとどまらず、店舗前の公共の草木を勝手に枯らし、パワハラその他諸々の悪行が表沙汰になってます。そして、損保ジャパンは車両修理の不正請求を知っていながら受けていたという事実が出てきています。おそらく両社はズブズブの関係だったのでしょう。これから両社共に業績が下がることが予想されますが、特にビックモーターはかなり厳しい状況になるはずです。今、車の売買でも修理でも、わざわざビックモーターでやる人は少ないと思います。経営が厳しくなって、中古車を一斉にオークションにかけたり自前の不動産を売却して凌ぐようになるかもしれません。どの道、従業員は激減するでしょうから会社の規模も縮小せざるを得なくなるはずです。
損保ジャパンも無傷ではいられません。大手保険会社としてダーティーなイメージを持たれてしまったのは大失策ですし、顧客も離れると思われます。これから新規で車の任意保険に入る人は激減することでしょう。
このように、企業の闇が照らされて、世間にその実情が露わになると、その企業は急速に萎んでいきます。
ブラックゾーンはいけません
実社会では、どの企業・会社にもある程度の闇、グレーゾーンはどうしても存在すると思います。
生ビール一杯が安く提供されている店では、「ビール」と謳っておきながら実は発泡酒であったり、スーパー等で売られているマグロ等が油を塗ったとしか思えない色艶をしていたりします。
私も昔、飲食店でアルバイトをしていましたが、やはり多少の闇はありました。そして現在は不動産業を営んでいますが、やはり「グレーゾーン」は存在します。
今回は損保ジャパンの簡易査定が叩かれていますが、私の会社で加入している車の保険会社でも(大手保険会社)、事故を起こして保険を使うことになっても、わざわざ車の損傷具合を見にきたりしません。電話での説明と写真をメールに添付して送ってそれで終わりです。大事故は現地確認や車両確認に来るかもしれませんが、実際はどこの保険会社もそんなものなんだと思います。保険会社の営業マンも「多少は(修理費)乗っけられてるな、まぁ、しょうがないか」と思っているはずです。
とはいっても、行き過ぎてしまうとそれはもうグレーゾーンではなくブラックゾーンです。
お客から預かった車両を傷つけ壊したり、公共物を店の都合で破損したり、不正請求と知りながらも売上のために黙認したりするのは完全にアウトです。犯罪です。
また、ジャニー喜多川氏の性加害問題も明るみになりましたが、これも芸能界のグレーゾーンでは済まされない完全なる犯罪です。
多少のグレーゾーンはしかたないのでは
しかしながら、多少のグレーゾーンはしかたないのでないでしょうか。というのが私の個人的な意見です。
たしかに、どんなに小さいことであっても不正は不正、本来あってはならないことです。
しかし、すべて潔白に綺麗に仕事して、課せられた営業成績を叩き出せるのかというと、どうなんでしょうか? 現実的には厳しいのではないでしょうか?
ノルマ達成のために、少しだけ帳尻合わせする‥‥これは仕方ないことなんではないかと思います。
それだけ、営業ノルマを達成するのは並大抵のことではないということです、私も前職で外回り営業をしていたので良くわかります。何でもかんでも、「不正は許さない!」「完全なる透明性を保て」と訴えるのは違うかなと感じます。
例えば、露店業です。お祭り等で出店している露店の食べ物は冷静に考えれば不衛生だと思いますし、くじ引きなどは一等二等の当たりくじは端からありません。かつ、露店業の売り上げは反社会勢力の資金源になると言われてます。なので、露店業はブラックに近いグレーゾーンだと言えます。
それでは、「露店業はけしからん!抹消!!」となれば、お祭りや花火大会等で露店が完全になくなります。そうなったらどうでしょう? イベント自体がすごく味気なく寂しいものなってしまいますし、それでは色気がなくてつまらないです。
最後に言っておきますが、私は不正する会社や企業を擁護する気はありません。あってはならないことですし、罰せられて当然です。
ただ、各グレーゾーンに対して「多少は目を瞑る」「これくらいの事は許す」といった寛容さも社会生活をする上では必要なんじゃないかと思います。少し曖昧さがあるのも日本文化の良いところなんではないでしょうか。
かしこ
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