体験から得る知識は、脳に深く刻まれる

3. 日常生活

 生きていく上で、知識は武器です。
豊富な知識は、日常生活や仕事においてとても大切なものであり、いかなる場面でも役立ちます。知識なくして豊かな生活を送ることはできないと言い切れるほどです。
 では、この『知識』をどのようにして身につければいいのか?
今回はこれについて語りたいと思います。

 まず、なんといっても本を読むことで得られる方法が、もっともポピュラーでしょう。
本には、自分が知らないことがたくさん書かれています。例えば、自分が食べてみたい料理があったとして、外食でなく自宅で作るとした場合、レシピが必要です。その食べてみたい料理のレシピが書かれた本を読むことで、その料理の作り方を知ることができます。
 また、登山経験がまったくない人が登山に興味を持ち、初心者向けの登山本を読めば、初心者の心構えや初歩的な知識を得ることができます。
 こういったノウハウ本ばかりが知識を得られる道具ではありません。ふつうに文芸小説を読んでいるだけでも、自分の知らなかったことをたくさん吸収できます。その中でも、なんと言っても地名やその土地の風土を知ることが多いです。その小説の舞台が軽井沢だった場合、軽井沢は夏場の避暑地として最適な別荘地であるということくらいは知っていても、教会や洋館が多く、街並みが西洋的であるということは、本を読んで初めて知ることができます。また、活字を追っていることで、自分が知らない漢字の意味や読み方も学習できます(これは、調べた場合だけですが)。
 このように、本は知識の宝庫であり、読めば読むほど知識が増えていきます。

 しかし、本から得た知識は、どこまで行っても「知識」でしかありません。
料理のレシピを覚えたとしても、実際にその料理を作らなければ、本当の意味での作り方を習得することはできません。実際に作ってみたものの、失敗してしまい不味い仕上がりになったとしても、そこから、「焼きすぎたのか?醤油を入れすぎたのか?」と反省して、次に活かせます。そして、回数を重ねるうちに、納得がいく料理を作れるようになるのです。これは登山でも同じで、知識だけ身につけたからといって、いきなり難易度の高い登山は無謀です。まずは、実際に初心者向けの登山をいくつかこなすことによって、体験を通じて登山を学べるのです。土地の風土にしても、本で知識を得たとしても、本からはその土地の匂いを嗅ぐことができません。実際にその土地に訪れることによって、はじめて体感することができるのです。
 このように、実際に自分が体験したことで得た知識こそが真の知識なのであり、それは、一生の宝であり強い武器になり得るのだと思います。

 本を読むことは素晴らしいことですが、やはり実体験には敵いません。
体験をたくさん積むことが、人生において非常に重要です。しかし、体験することで自分に返ってくるのは良いことばかりではなくて、時には後悔の念に苛まれることもあります。失敗すると「やはり止めておけばよかった」、「分不相応であった」といったようなネガティブな気持ちになります。しかし、たとえ上手くいかなくても、それは、あなたが得た『体験』なのです。体験したことで「失敗」を得られたのです。ここでネガティブになることはありません。次は、この「失敗」を活かせばいいのです。まさに、『失敗は成功のもと』というわけですが、もし、本を読んだだけで知識として持っているだけでは、この貴重な『失敗の体験』をすることができないのです。だから、どんどんチャレンジして『体験』を積み重ねていきましょう。私が思うに、読書で得られた知識と、体験で得られた知識とでは、脳に刻まれる深さが異なるように思います。やはり、体験の方がより深く刻まれるような気がします。

かしこ

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