集英社オレンジ文庫から出版されている白川紺子さんの「後宮の烏」全七巻を読破したので、感想を書きます。
この本との出会いは秋葉ヨドバシの有隣堂でのジャケ買いです。本棚に表紙置きされていたので、きっと面白いんだろうと手を出し、六巻中三巻までを購入しました。
烏妃様はとても魅了的でかわいい
一巻読み終えて、うん、まあまあ面白いかも。二巻、三巻と読み終えて、すぐに残りの六巻までを買いました。続きが気になる〜😆
主人公は後宮の奥深くに住んでいる烏妃である「寿雪」。大まかなストーリーは寿雪が術を用いて、宮中に住む人たちからの頼み事に応えて、一つずつ解決していくというもの。霊を呼び出せるんですが、その時に行う術の描写は目に浮かんでくるように書かれてます。これが何とも神秘的で綺麗なんですよね。暗闇に赤い花がフワッと浮かぶようで🌺
寿雪は十六歳ということで女の子らしくお菓子が大好き!
いろいろな種類のお菓子が登場するのですが、これがどれも美味しそうなんですよね🤤
寿雪の性格は、物静かでありながら気の強いところもあります。十六歳にしてはしっかりしてるんですが、まだまだ少女ですから危ういところもあります。そこがまた魅力的なんですよね💕
その他の登場人物もとても個性豊かで、これまた魅力的です。
この話自体、中国が舞台なんですが、登場人物と舞台背景が脳にしっかりと浮かび上がって、ストーリーに深く引き込まれていきます。何というか少女漫画を読んでいるような感覚になりましたね。
寿雪は待女らから「娘娘」と呼ばれているのですが、中国語で「娘娘」と書いて「にゃんにゃん」と読みます。中国の民間信仰で女神のことを「娘娘」と言うらしいのですが、この名称はかわいいですよね💕
皇帝である高峻との関係が甘酸っぱい!ここがこの物語全体を通しての肝になる所です。
お互いに惹かれあっているようで決して恋仲に発展せずの、なんとも切ない関係なんですが😭
この微妙な綱引きは、男子より女子の方が分かるかな〜
名作なんだけど最終巻が‥‥
とにかく読んでて引き込まれました。
ストーリーもクライマックスに向けて盛り上がっていきます。
書店でこの本を見た時、全六巻なのだと思ってましたが、六巻目を読み終えた時点でまだ続くのだと知りました。しかしこの時点では七巻の発売はまだまだ先の様子だったので、かなり焦れましたね。
そして待ちに待った七巻が発売!すぐに書店に買いに行きました。
六巻の終わり方からして、完結までにもう二、三巻は掛かるだろうな思ってましたが、意外にもこの七巻で完結でした👀
正直、この最終巻の展開は急足だったのではと感じます🤔
クライマックスが書かれ、確かに話は綺麗に終わるのですが、六巻までは一つ一つのエピソードが細かく描写されていたのですが、この七巻はちょっと話を端折すぎなのではと感じました。話がサクサクと進みすぎるというか😕
あと、寿雪視点の話とその他の人物視点の話が入れ替わりながら進むのですが、この七巻は寿雪視点の話が半分くらいで少なく感じました。というか、その他の視点の話の方がクローズアップされ過ぎていた様に感じて、肝心の寿雪が弾かれているようで残念でした😥
最後まで「寿雪中心の物語」であってもらいたかったですね。
ラストの寿雪と高峻は‥‥
まあ、現実的なラストでしたけど、もう少しハッチャケた終わり方でもよかったかな〜これは賛否両論でしょうけど。でもまあ、この小説らしい綺麗なラストでしたね。
やや批判的な感想になってしましましたが、この「後宮の烏」は間違いなく名作だと思います。
今年の10月からTVアニメ化されるそうで、私は絶対見ますよ❗️
そうだ、アニメ版はラストを改変しても良いんじゃないかな、アナザーストーリーとして。
かしこ
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