TAGO STUDIO TAKASAKI T3-01 レビュー

T3-01 4. 趣味

 有線ヘッドホンのTAGO STUDIO TAKASAKI T3-01を購入してから約1ヶ月が経ちましたので、レビューしたいと思います。こちらのヘッドホンは群馬県高崎市で生産販売されています。

掛け心地良好

 有線ヘッドホンを購入したのはかなり久しぶりになります。Xboxに繋ぐ有線ヘッドホンの購入を除くと、純粋にオーディオを楽しむために買ったヘッドホンとしては、ゼンハイザーのHD800以来となるので8年ぶりくらいになります。近年はヘッドホンよりもイヤホンに凝っといて、ほとんどヘッドホンのアップデートは考えていなかったのですが、モニターヘッドホンに興味が湧いたので、いろいろ試聴したりネットのレビューを漁ってこのヘッドホンを選び購入しました。

T3-01の表面は木目です。これも柔らかい音を奏でる秘訣なのだろうか。

 まず、装着具合ですが、締め付けがほとんどないので長時間装着していても痛くなりません。締め付けがないと言っても耳たぶ周辺にしっかりと密着しているので、音が抜けてしまうようなことはありません。イヤーパッドも柔らかに耳を包み込んでくれるので、本当に装着感は最高です。
ヘッドホンにおいて、一番大切な要素が音質であることはもちろんですが、頭部へ装着感もとても重要です。日常使用において、どんなに高音質でも締め付けで頭や耳が痛くなるようなヘッドホンは、自ずと使用を避けがちになってしまいますからね。頭にポンと嵌めるだけというお手軽さこそがイヤホンにはないヘッドホンの利便性なので、ここは譲れません。

モニターサウンドは良いものだ

 ほとんどのリスニング用のヘッドホンは、楽しく聴けるように所謂「味付け」がされています。これ自体は別に悪いことではないと思います。特にヒップホップなどは少し低音を盛った方がノリが良くなりますし、クラシックなら高音が少し強調された音色の方がより楽しく聴けるかもしれません。
 私は今回、あえてそう言った「味付け」を極力無くして、ソース本来の音を聴きたいと思ってモニターヘッドホンを購入することにしました。いろいろ調べた結果、どうやらこのT3-01は「究極のナチュラルサウンド」を代名詞にしているだけあって、モニターヘッドホンとしてはかなり優れたヘッドホンのようなので、今回はこれを選んだ次第です。

oppo HA-1。ヘッドホンアンプとしてとても優れています。

 購入当初は、ソニーのDAPであるNW-WM1AM2にバランスケーブル(別売り)で聴いていました。これでも高音質ではあるのですが、やはりDAPではヘッドホンを鳴らしきれていない、どこかパワー不足を感じてしまい、据え置きのヘッドホンアンプ、oppo HA-1にやはりバランスケーブルで聴くことにしました。HA-1はかなりの高出力なので、DAPと比べるとかなりの余裕をもって鳴らしてくれます。実際に音質も違って、NW-WM1AM2では瑞々しい透明な音質ですが、HA-1では瑞々しくも、更に深みのあるサウンドで表現がとても広いです。NW-WM1AM2では確認できなかった表現がHA-1ではしっかりと鳴っていて表現できているかのようです。
 話が脱線しましたが、T3-01のモニターサウンドは如何に‥‥!
一言で言って、「スタジオ音質」だと思います。スタジオの録音現場で聴いているような感覚の音質だと思います。もちろん、これは感覚的なことで実際のスタジオの音なんて私は聴いたことないのですが、何というか「現場の音」を聴いているような印象を受けました。まず、解像度が抜群で、なんだか自分の聴力が良くなったような音がします。ヴォーカルがすごく正確に聴こえて、ドラムやベース、エレキギターも一音一音がボヤけることなく聴こえてきます。それでいて、音場が狭くなることなく、それぞれの楽器が程よい距離を保って聴こえてきます。音場がとても広くて音の分離感が凄い! という聴こえ方ではなく、まるでスピーカーで聴いているかのように、すべての音の要素が合わさって聴こえてきます。ですから、神経質に一音一音を追う様な聴き方ではなく、音楽全体を包括してリラックスして聴けます。モニターヘッドホンですから、何方かというと音質をチェックするような聴こえ方かと思ってましたが、このT3-01はリスニング用途としても十分に楽しめるヘッドホンだと思います。
 そして、とにかく柔らかい音が鳴ります。これはヘッドホン外面が木目なのと、ドライバーユニットにシルクプロテインコーティングを施しているからなのでしょうか(シルクも群馬県産)。耳に優しそうです😃

音楽の聴き方を考えさせられるヘッドホン

純正のXLR 4PIN バランスケーブル。3mあるからT3-01を部屋のどこからでも聴けます。

 もう最高!間違いなくヘッドホンの終着駅! と思えるかというと‥‥そうは思いませんでした🤔
品質の良いモニターヘッドホンやモニタースピーカーだからこそ感じる「なんとなく素っ気ない音」は、このT3-01にもしっかりと存在します。高音や低音を誇張することなく正確に鳴っているサウンドは聴いていて心地よいものですし、「アーティストが本来表現したかった真のサウンド」を聴いているんだという快感すら覚えます。しかし、何となく音に向かって正座をして聴いている様な堅苦しさを感じてしまうのも確かです。正しい音質、正しい音場、正しい周波数etc‥‥すべてを正確に聴く、これがオーディオの目的なのでしょうか😬❓
 それは絶対に違うと思います。モノラルラジオで聴く音楽も、カーステレオ爆音で聴く音楽も、その人にとって楽しく聴けるのであれば、それが有意義な時間であるならば、すべて正しい音楽との向き合い方なんだと思います。何だかこう書くと、T3-01は正確すぎてダメみたいに聞こえるかもしれませんが決してそんなことはなく、これぞ究極のナチュラルサウンドを奏でる究極のヘッドホンだと思います。このヘッドホンを選んで買って本当に良かったと思います。
そんなヘッドホンのサウンドを聴いたからこそ、なんだか自分の音楽の聞き方に疑問を覚えてしまったのです😟

 それくらい、凄いといことです、このT3-01というヘッドホンは。
製造販売が群馬県高崎市ですから驚き。世界に通用するレベルのモニターヘッドホンが純日本製ですから、なんだかうれしいです🥳
今回の私の様に、モニターサウンドを求めてる方なら絶対おすすめします❗️
できたらTAGO STUDIO純正のバランスケーブルを一緒に買って、バランス環境で聞くことを推奨します。

かしこ

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