「仕事納め」はもう時代遅れ

2. 社会

 年末が近づいてきました。この時期になると必ず聞こえてくるのが「仕事納め」という言葉です。
しかし、私はこの言葉に違和感を覚えるので、今回はこれについて語りたいと思います。

世の中全体が忙しなくなる師走

 12月は年末に向けて慌ただしくなる季節です。
仕事関連では、年内に片付けておきたい、終わらせたい、という願望があり、年末という名の「期限」を設定してやり抜こうとします。なので、とても忙しくなります。
日常生活においても、新年を迎えるための大掃除や年越し・新年の食材確保に大慌てになります。これまた仕事同様とても忙しいです。
 忙しくなると気が焦りがちになります。日本で一番交通事故が多いのは12月だそうです。
その原因は、日の入りが早いので暗くなるのが早い事が原因だそうですが、もう一つには「気持ちの焦り」があると思います。私も経験がありますが、今日中にあれもこれもとやらなければならないタスクがあると、気だけが焦って集中力が欠けてしまいます。こんな精神状態の時に車を運転していると、事故を起こしてしまうことに繋がります。
車の運転だけではなく、気が焦っていると何事でも碌な事になりません。普段ではしないような凡ミスを冒してしまいます。落ち着いて行えばいいのですが、そうは行かないのがこの「師走」なのです。
師走は、僧侶が東西にお経をあげるために東西に走り回るという意味ですから、この時期は自分だけでなく、世の中全体が忙しなったように映ります。
しかし、そろそろこの慣習もどうなんでしょうか🤔🤔‥‥

「仕事納め」なんて身勝手な言葉です

 仕事であれ家事であれ、年内にどうして済まさなければならない事はあります。
しかしながら、全部が全部やらなければならない事ではないはずです。冷静に思えば、別に年明け以降に仕上げればいいことも多々あります。それらを年内に片付けてしまおうと自分を追い込むのはナンセンスですし、自虐的だと思います。実に悪しき慣習です。
この悪しき慣習をつくりあげているのが「仕事納め」というキーワードなんだと感じます。
そもそもにして「仕事納め」なんてものが、現代社会においては意味の無いものになってます。
公務員は12月28日をもって仕事納めとし、29日から1月3日までお休みです。それに倣い、企業も同様の形態を取っているところが多いです。では、社会全体がそうでしょうか? そんな事はあり得ません、サービス業を中心に年末年始働いている人はたくさんいます。社会人皆が同じように働かないで休めるなんてことは絶対にあり得ません。もしも、年末年始、誰も働かない日があったら社会は回りません。食品が買えない、交通は使えない、医療機関が使えないetc etc‥‥で地獄絵図になります。なので、声高々に「仕事納めはいついつで‥‥」なんていう人は身勝手な人だと思います。どうしても言いたければ一人で風呂に入っている時にでも呟けばいいんですよ。
 そもそもにして、たかだか一週間やそこら休んで、またすぐに働き始めるくせに仕事納めなんて大袈裟です。定年退職等で仕事を辞めるその時こそが本当の意味での「仕事納め」なんではないでしょうか。昔はどうあれ、現代の日本は1日たりとも眠る日はありません。もう、「仕事納め」なんて言葉は時代遅れです。

かしこ

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