今回は、あるYouTuberの押していたマンガ「隙間」を読むことにした。とても面白そうに感じたし、すぐに読み終わりそうだからだ。手塚治虫の「ブラック・ジャック」もダラダラ読んでいるが、全24巻なので、とても一気読みできない。面白い話もあるが、つまらない話もあるので、なかなか読み進められない。その点、このマンガは全4巻なので一日で読める。個人的には、マンガはこれくらい巻数がお手頃で読みやすい。
期待して読んだが、まず、このマンガには、これといったストーリー展開は無い。主人公の女の子「ヤンヤン」は台湾人で、交換留学で沖縄に来て大学に通い、そして台湾に帰っていくまでが描かれている。沖縄に来る前に、大好きだったおばあちゃんの死と遭遇し、高校でもいじめられていて辛い青春時代を過ごしていたが、恋人の「J」がいた。しかし、このJには彼女がいるのだ。祖母の死とつらい経験を胸に秘めて沖縄の大学に来る。そこでは、地元の人達や大学の学生と仲良くなり、充実した日々を送る。しかし、ストーリーは皆無である。
ヤンヤンは、学生生活を送る中で、悲惨な沖縄の歴史に触れて学んでいくが、この沖縄の歴史に台湾の歴史との既視感を覚える。それで、人間的に成長して母国の台湾に帰国する。そう、このマンガは歴史マンガなのだ。読んでいて私もかなり勉強になった。それと、全4巻とも巻末に台湾と沖縄の戦争にまつわる歴史や社会問題も描かれているが、おまけ程度などではなく、結構しっかりと描かれているので、読んでいて楽しかった。
しかし、本書のタイトル「隙間」は、ヤンヤンが沖縄に住んでいた1年間のことを言っているのだ。彼女にとって留学していた時間は「隙間」なのだ。このマンガの殆どの描写が沖縄での生活だが、それ自体が隙間だということだ。なるほど、だからこのマンガにはストーリーが無いのだ、だって「隙間」だもの😂
だけど考えさせられた。現代では、日本の大学にたくさんの外国籍の学生が在籍しているが、彼らにとって留学している時間は、やはり「隙間」時間なのだろうか?そう思うと何とも虚しいではないか。せっかく日本政府が学費を支援して、たくさんの外国人留学生を受け入れているのに、それが単なる「隙間」であったとしたら、支援しているのがバカみたいだ。などと、極論を述べてしまいます😂
そして、このマンガは政治的に少し左寄りだ。マンガでこのように感じたのは、昔読んだ「はだしのゲン」がそうだった。私はどうも左寄りの書物は苦手である。とはいっても、右寄りも好みではない。やはり中庸が程よいと思っている。だが、右寄りはあからさまな主張なのに対して、左寄りは、ヒタヒタと精神に訴えかけてくる主張が多いので、なんか陰湿な感じがしてしまいます。
以上の事から、せっかくお金出してまとめ買いして楽しみにして読んだのだが、失敗したという気持ちだ。ただ、台湾と沖縄の悲惨な歴史を少し学べたので、良しとする。だが、著者がこのマンガを通して世に訴えかけたかったことはわかる。これに同調できた人には刺さるマンガなのだろう。ホント、人それぞれですよ。
かしこ

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